ワクチン早めに!インフル流行の足音近づく
昨年のインフルエンザの流行は遅く、年明けてから始まり、ピークも2月に入ってからという例年にはない状況でした。今年はどうか?昨年同様の感覚で構えていたら対策が遅れてしまいます。現時点(10月21日現在)でのインフルエンザの流行状況を見てみましょう。
有志の医師によるMLインフルエンザ流行情報DBでは、毎日リアルタイムでインフルエンザ発生を報告しており、その情報をネットで見ることができます。
それによると今年はすでに16都道府県からも報告されており、その件数も25件に及びます。それと比較して昨年は、4都道府県で件数も7件という少ない状況だったのです。
次に過去10年間の流行状況を見てみましょう。
昨年を除いた例年、12月に入って流行が始まる(グラフが立ち上がってくる)ことがほとんどです。
中でも11月中旬には流行が始まり出した2007年に注目してみましょう。この年は12月中旬に軽いピークを迎えて、年末年始に流行は一旦減速します。その後、年明けて再度本格的な流行となっています。
その2007年は、現時点(10月21日)での全国での流行状況はどうだったのでしょうか。
先ほどのMLインフルエンザ流行情報DB で比較してみると、9都道府県にまたがり、件数は62件となっています。
今年は2007年と比較すると件数はまだ少ないものの、すでに北海道から沖縄まで全国的にみられているのが特徴です。例年この時期では数県で報告されていることがほとんどです。
さらに昨年はあまり流行しなかったA型H3N2(香港型)が流行すると高齢者の発症、そして重症化も懸念されます。小児や高齢者を守るためにも、周囲の人がインフルエンザに罹患しないよう11月初旬までにはワクチンの接種を受けることをお勧めします。
参考:かがやきニュース 「昨年とちがうインフルエンザワクチン、効果は?」平成27年9月18日、かがやきニュース「インフル重症化防げない!ワクチン効果は?」平成27年9月29日
平成28年10月24日