このシーズン熱中症に注意!
平成25年の6月〜9月の3か月間に医療機関を受診して、熱中症の診断を受けた人は、40万人以上いました。また消防庁の過去の統計では救急搬送された人の半数近くが65歳以上の高齢者が多かったことが知られています(熱中症診療ガイドライン2015 日本救急医学会より)。
若年男性のスポーツ、中壮年男性の屋外での労働作業も熱中症の危険因子ですが、高齢者の屋内での日常生活の中でおこる労働とは無関係の熱中症は特に注意が必要です。
日常生活の中で本人が全く気がつかずに、徐々に進行していくからです。利尿剤を内服していたり、糖尿病、高血圧などの基礎疾患、認知症や日常生活動作の低下した要介護者は特に気をつけてあげないといけません。
平成25年に熱中症で入院した人は、全国で3万5千人以上、そのうち550人の方が亡くなられています。亡くなられた方の9割弱が65歳以上の高齢者です。高齢者はのどの渇きを感じにくく、体温を調整する機能が低下気味です。
ご自宅を訪問すると、ご自身では暑さを感じないため、換気の不十分な室内でエアコンも停めている状況によく遭遇します。のどが乾かないと話されても、わきの下が乾燥(※)している場合はすでに脱水状態です。
室内の換気と水分(経口補水液 オーエスワン :大塚製薬、Na電解質補給が重要)を少しずつこまめに飲ませてください。
(※)高齢者の脱水を見極める:わきの下!
日頃から室内の環境に注意してあげることが大切で、換気と手の届くところに経口補水液などを置いておきましょう。それでも熱中症の症状がでて右のように対応しても、様子が改善されない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
平成27年7月5日