季節の健康トピック

長時間乗り物に乗るときなどは血栓予防を心がけて

飛行機のエコノミークラスの乗客に発症者がみられたことから命名された「エコノミークラス症候群」。狭い座席に何時間も座りっぱなしでいたりすると、足がうっ血し、静脈に血の固まり(血栓)ができることがあります(「深部静脈血栓症」)。血栓が足の静脈にとどまっていれば自然に治る場合もありますが、血栓が肺に移動して動脈が詰まる(「肺塞栓症」)と、呼吸困難が起こり、生命の危険もでてきます。飛行機にかぎらず、電車やバスなどの乗り物に4〜5時間以上乗るときは、座席で足をよく動かしたり、水分補給を心がけて、血栓を予防しましょう。

増えている「肺塞栓症」の死亡者

政府の人口動態統計によると、「肺塞栓症」の死亡者数は1988年〜1998年の10年間で約2.8倍に増えています。「深部静脈血栓症」全体の患者数に関する全国調査はまだありませんが、増加の途をたどっているのは間違いないようです。

血栓予防のポイント

足をこまめに動かそう

座りながらでも時々足を動かせば、血栓ができる前提となる、うっ血を予防できます。足指でグ−、チョキ、パーの形を作る「足じゃんけん」や足首回し、つま先立ちなどを、1時間に1度は行ないましょう。また、足を動かすことにつながるので、トイレは我慢しないこと。

水分補給も重要

水分補給を怠ると、血液の粘度が濃くなり、血栓ができやすくなります。乗り物に長時間乗るときは、あらかじめ飲み物を確保しておきましょう。飲み物では、体液の組成に近いイオン飲料がおすすめですが、ミネラルウオーターやお茶でも構いません。コーヒーやアルコールは利尿効果が高く、飲み過ぎると脱水傾向になるので注意を。

血行を悪くする服装は避ける

ぴったりしたジーンズや女性のガードルなど、体をしめつけるような服装や下着は、血行不良を引き起こす原因となるので、避けましょう。

こんな人は注意して

糖尿病、肥満、高脂血症、また足に静脈りゅうのある人などは血栓ができやすい傾向があるので、注意しましょう。また、ホルモン剤や経口避妊薬も血液粘度を高める場合があるので、服用中の方は、心配なら医師に相談を。

症状と治療法は?

深部静脈血栓症では、足が急に腫れ、赤紫色に変色します。立ち上がったり、歩き出した拍子などに肺塞栓症を起こすと、呼吸困難がみられます。この場合、軽症なら人工呼吸や心臓マッサージ、重症なら肺動脈に管を入れて血栓を取り除く処置などが必要になります。

手術中や手術後にも血栓ができるってホント!?

長時間の手術中や手術後の安静期間が長いと、患者さんによっては血栓ができることがあります。この予防策として、リスクの高い人には手術中に機械で足マッサージをして血行をよくしたり、予防薬を使用するケースもあります。


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