風邪に抗生剤不要! 国もようやく始動

人類の将来の脅威として、抗生剤が効かない薬剤耐性菌が世界的に問題となっています。2014年WHO(世界保健機構)が、AMR耐性菌グローバルアクションプランの策定を各国に求める決議を行いました。昨年4月、日本でも関係閣僚会議においてアクションプランが作成されました。
そして今年6月に厚生労働省が「抗微生物適正使用の手引き」を公表しました。そこにはいわゆる風邪の診断、抗生剤を処方しないことやそのときの医師が患者さんへの説明文まで親切に載せているのです。なぜそこまで?

それは安易に風邪などに抗生剤を処方する医師が多いことの証です。
ウイルスには抗生剤が作用する細胞壁やリボソームなどがありません。だからこそインフルエンザウイルスには、抗ウイルス薬が使われます。大人の風邪を引き起こすライノウイルスも同じです。

ウイルスと細菌は構造も効く薬も違う

では、抗生剤を必要とする細菌感染とウイルス感染はどう違うのでしょうか。重篤な細菌感染を除いて、細菌は一つの臓器に感染してその病態を呈します。ウイルスは複数臓器に及ぶため、典型的な風邪を起こすウイルスにおける症状もそのことを反映して、「咽頭痛」「鼻汁」「咳」がほぼ同時に同程度に出現します。

典型的な風邪とは、喉の痛み・鼻汁・咳

それでは、細菌性気管支炎・肺炎などを外来で疑った場合には、どのような抗生剤を使うべきでしょうか。4月に成人肺炎診療ガイドライン2017が、日本呼吸器学会から出されました。
第一選択としては高容量のペニシリンが挙げられています。そして代表的な抗菌薬一覧にはメイアクト以外の経口の第三世代セフェムは掲載すらされていません。これも当然のことですが、よく外来にて第三世代セフェム系薬をもらっている患者さんを見受けるのです。経口薬はその吸収率(バイオアベイラビリティ)が治療効果や耐性菌産生に大きく影響します。

経口抗菌薬の吸収率(バイオアベイラビリティ)

ほとんどが吸収されない経口の第三セフェムの乱用が、MRSAなどの流行を招いたと言われています。(参照:かがやきニュース 「抗菌薬 限られた資源!?」2015年12月14日)

平成29年6月19日

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