ノロウイルス大流行の始まり、要注意!

今日(12月8日)の外来に感染性腸炎の患者さんが数名来られました。11月中旬以降、2,3人が受診されることはありましたが、今日は多かったので慌てて筆を執っています。昨年の11月2日のニュースで触れましたが、世界で流行しているノロウイルスの遺伝子型が変わり、日本も流行すると・・・、その流行がついに今年動きだしたようです。
12月7日の時点における埼玉県の流行状況を見ると、この5年間で最も早い流行カーブの立ち上がりで、すでに2012年のピークの報告数に迫ります。

埼玉県の現在の流行状況

東京都の流行状況を見ても、ほとんどの区で定点報告数(報告対象医療機関からの1週間の患者報告数)が、20を超えています。そして保育園での発生件数(270件)が昨年1年間の件数(246件)を既に上回っていることに注意が必要です。

東京都の流行状況

なぜなら、子供たちに流行した感染性腸炎はやがて大人に拡散していくからです。高齢者施設などでは特に注意が必要です。
ノロウイルスの診断は症状の経過と診察で行われます。ウイルスの抗原検査の感度は十分なものではなく、流行している遺伝子型での感度差も大きく、個々のケースでの診断法としては決して適していません。そのため、保険適応も3歳未満か65歳以上に限られています。集団感染が起きている場合に、複数の人の検査を行うことで原因究明の一助にはなる検査と言えます。
ノロウイルスは、人や環境を介して感染し、その感染力の強さは2015年11月のニュースでも触れました。

ノロウイルスは人や環境から感染

2016年1月8日のニュースに環境の消毒法を記載しておりますので、是非参考にしてください。
一旦罹患した場合の登校・就業停止基準は定められていません。米国CDCでは、症状が消失後、2日間は自宅療養を勧めています。感染したウイルスは2週間から1か月は便中に含まれていることが知られています。その間の手洗いの励行を必須の習慣行動としてください。

平成28年12月9日

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