早めに気づいて対策を!
平成22年の時点において認知症の患者さんが400万人を超えて、高齢化社会とともに現在も 増え続けています。誰もが家族やご自身として避けては通れない人生熟成期の大きな問題です。
ご家族の症状に早めに気づいて対策を講じていくことが重要です。
このような症状はないでしょうか?
- 今まで作れていた料理が作れない
- 出かけたことを忘れている
- 性格が変わった、怒りっぽくなった
- 被害妄想の訴えがでてきた
- 元気がなく、何かをやろうとしない
これらの症状が見られたら早めに相談してください。
まずは治療で治せる病気が原因の認知機能の低下が潜んでいないか調べる必要があります。
甲状腺機能の低下や正常圧水頭症などが原因で起きていることもあります。もし他の病気が原因で症状がでているのではなければ、どのタイミングで治療を始めるか、ご家族含めてしっかりと相談 して決めましょう。そして、迷子やうつ状態にならないように早めの対策が肝心です。
認知症にはアルツハイマー型以外にレビー小体型、脳血管性、前側頭葉型などもあり、それぞれに合った治療法が選択されます。各タイプに特徴的な症状、そして画像検査などを併せて総合的に診断して、治療を行っていかなければなりません。1種類の薬を漫然ともらっていたら、一度専門医に相談しましょう。
当院ではアルツハイマー型認知症に対する内服効果を、経時的に客観的に診断しています。 早めに気づき、ご家族と一緒に早めの対策を立て、適切な診断を受けて、しっかりと治療を行っていくことで、ご本人とご家族の笑顔が末永く続くことを心より願っています。
平成27年6月1日